肉を乾燥させると、なぜおいしく感じる?
ビルトンを食べて、
「肉の味が濃いな」
と感じたことはありませんか
実はこれ、味付けが濃いからというだけではありません
ビルトンのおいしさをつくっている大きな理由のひとつが「乾燥」です
牛肉からゆっくり水分が抜けていくことで、味も、香りも、食感も少しずつ変わっていきます
今回は、そんな乾燥とおいしさの関係について、少しだけ掘り下げてみます
水分が減ると、肉の味が凝縮される
生の牛肉には、もともとたくさんの水分が含まれています
ビルトン作りでは、その水分を時間をかけて少しずつ減らしていきます
乾燥すると肉は驚くほど軽く、小さくなります
でも、水分と一緒に肉の成分がすべてなくなるわけではありません
そのため乾燥が進むにつれて、肉由来の成分が相対的に凝縮され、旨みや塩味もよりはっきり感じられるようになります
ビルトンを食べたときの「肉をぎゅっと凝縮したような味」は、ここから生まれます
噛むほどに、味が出てくる
もうひとつ面白いのが、食感の変化です
水分が抜けていくと肉の組織が締まり、ビルトンらしい噛み応えが生まれます
そして自然と、しっかり噛んで食べるようになります
最初に感じる塩味
そのあとに出てくる牛肉の旨み
そして、少し遅れて広がるスパイスの香り
一切れの中でも、噛んでいるうちに味の感じ方が少しずつ変わります
個人的にも、この「噛んでいるうちにおいしくなってくる感じ」は、ビルトンの好きなところです
海外では、ビルトンをもっと自由に
南アフリカの伝統食であるビルトンですが、今ではその楽しみ方も少しずつ広がっています
例えばイギリスでは、スーパーでもさまざまなビルトンが並び、高たんぱくな「セイボリースナック」(甘くない、塩味や旨みを楽しむスナック)として楽しまれています
そのまま袋からつまむのはもちろん、サラダや卵料理、麺料理に加えるという食べ方も紹介されています
これも、乾燥によって旨みが凝縮されているビルトンだからこそ面白い楽しみ方です
少量加えるだけでも、牛肉の旨みとスパイス、そして独特の食感がアクセントになる
日本でいう鰹節や生ハムとはもちろん別物ですが、**「旨みの凝縮した食材を、料理に少し加えて楽しむ」**という感覚には、どこか通じるものがあるかもしれません

香りも、おいしさの大切な一部
KAROO Biltongでは、コリアンダーやブラックペッパーなどのスパイスを使っています
袋を開けたときにふわっと香るスパイス
噛んだときに感じる牛肉の旨み
そして口の中に残る余韻
味と香りが重なることで、ビルトンらしい風味になっていきます
以前ご紹介したように、ワインやウイスキーと合わせてゆっくり楽しむのもおすすめです
時間をかけるから生まれる味
焼く、煮る、燻す
牛肉にはいろいろな楽しみ方があります
その中でも「乾燥させる」というのは、とてもシンプルで、昔から続いてきた肉の楽しみ方です
水分が少しずつ抜けて、肉が小さくなり、色が変わり、食感が変わっていく
その間に、牛肉の旨みとスパイスの香りがひとつになっていきます
KAROO Biltongでも、この変化を見ながらじっくり仕上げています
そのまま一切れをゆっくり味わうのもいい
ワインやウィスキーと合わせてもいい
あるいは海外のように、いつもの料理に少し加えてみてもいい
まだ日本では馴染みの少ないビルトンだからこそ、決まった食べ方にこだわらず、それぞれの楽しみ方を見つけてもらえたら嬉しいです